バラスト水問題を知っていますか?
今では、ニュースなどでもバラスト水問題が良く取り上げられるようになりました。
バラスト水とは、船舶の重しとして使用されている水のことです。
国内、海外で同じような技術が利用されてきましたが、この重しには次のような問題があるため、生態系を乱す恐れがあると判断されるようになりました。
第一の問題として、バラスト水には多くの動植物プランクトンが混入しています。
つまり、外国に存在しているプランクトンが国内に運ばれてくるといった問題が、バラスト水によって発生しやすくなるのです。
重しとして使用されている水は、最終的には商品の運搬などを終えた後に、もののついでで捨てられるような仕組みになっています。
そのため、今まではバラスト水を相手の国で捨てるということも珍しくありませんでした。
また、今ではこのような対応にも規制が存在するのですが、過去においては一切の規制が存在していなかったのです。
というのも、当初の予定ではプランクトンはそれほど長持ちしない・・・という判断だったからです。
確かにプランクトンのほとんどは死滅するほど弱いものですが、ものによっては生き残ってしまうケースも少なくありません。
第二の問題として、バラスト水による水質汚染が問題視されるようになりました。
先ほどのプランクトンでもそうですが、プランクトンが増えすぎてしまうと水質が汚染されることもあります。
多くのプランクトンを食べて成長する生き物の中には、本来であればそれほど数が増えない生き物もいるからです。
プランクトンの栄養を受けて、間接的に多く増えすぎない生き物が増えてしまうため、近年ではバラスト水問題などがクローズアップされるようになったのです。
バラスト水問題の対策
バラスト水問題についてですが、今ではバラスト水処理技術により対策が練られるようになっています。
なぜ、ここまでの対応を行うようになったのか?というと、それは生態系の乱れが深刻化しているからです。
バラスト水問題はプランクトンだけでなく、場合によっては外国の生き物が国内に運ばれてくる恐れがあります。
外国の生き物の中には、一気に数が増えてしまう生き物も存在しますので、今ではバラスト水処理技術が良く使われるようになりました。
バラスト水処理技術とは、バラスト水の中に混ざっている水生生物を殺滅することです。
もしくは、分離や除去といった対処を行い、元いた場所で生きていけるように配慮されています。
近年では、このようなバラスト水処理技術だけでなく、フィルターを使用することにより、プランクトンが多く入り込まない重しなどを採用し、それにより安全な航海、問題の少ないバラスト水が利用されるようになりました。