自動車やバイクに適用
自動車やバイクに乗る人にとって、排出ガス規制はしっかりと捉えておきたい問題のひとつです。
排出ガス規制は、正式には「自動車排出ガス規制」と呼ばれており、日本では昭和41年から排出ガス規制がスタートしています。
排出ガス規制では、自動車のエンジンから排出される一酸化炭素や窒素酸化物、炭化水素類、黒煙などといった大気汚染物質の上限が定められています。
排出ガス規制はひとつのまとまった法律ではなく、「大気汚染防止法」や「自動車NOx・PM法」「都道府県条例」などがそれぞれに規制を定めています。
排出ガス規制は、大まかに分けて「単体規制」「車種規制」「運行規制」の3種類があります。
単体規制は国土交通省が定めるもので、一定の走行条件のもとで、排出ガス濃度が基準に達していない車両については新車登録ができないことになっています。
単体規制は新車のみに適用され、中古車や使用過程車に関しては適用されません。
車種規制というのは自動車NOx・PM法の規制に該当し、排気ガス濃度が基準をオーバーしている車両に関しては新規登録・移転登録・継続登録ができないようになっています。
また、運行規制というのは基準をクリアしていない車両の運行を制限するというもので、首都圏・都市圏の自治体の「ディーゼル車規制条約」や自然を保護するための「マイカー規制」がこれに相当します。
日本の取り組みとEUの取り組みの違い
排出ガス規制に関しては、日本とアメリカでは窒素化合物(NOx)をかなり厳しく規制しています。
これに対し、ヨーロッパでは窒素化合物よりも二酸化炭素(Co2)に関して厳しく取り締まりを行う傾向があります。
この背景には、ヨーロッパはディーゼルエンジン車の普及率が高いという違いが挙げられます。
ディーゼルエンジン車はガソリンエンジンの車と比較すると、二酸化炭素の排出量が少なく、燃費が良いという特徴があります。
ヨーロッパではEU(ヨーロッパ連合)圏内統一排ガス規制とそれぞれの国家が定める宮内法による規制があります。
エコカー減税にも注目!
排出ガス規制をクリアしているエコカーに関しては、減税などの優遇措置もありますので、見逃さないようにしましょう。
例えば2021年5月1日~2023年4月30日の間に新車登録と最初の車検を受ける次世代自動車 の場合、自動車重量税は全額免除になります。
次世代自動車というのは電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車のことです。
自動車税・軽自動車税に関しても、75%軽減されますので、かなりお得です。
また、ハイブリッド自動車・ガソリン自動車で2030年度燃費基準120%達成車に関しても自動車重量税が全額免除されます。