世界中で砂漠化が進んでいる
地球の環境が悪化しているという問題はいろいろなところに見られます。
水質汚染や地球温暖化による気候の変動や水位の上昇、大気汚染など様々なものがあります。
その中でも、日本ではそれほど身近ではないのであまり意識されないものの、地球レベルで見ると深刻な問題となっているのが砂漠化です。
砂漠化とは、読んで字のごとく、以前は農業が営まれていたり、人が住んでいたような肥沃な土地が干上がってしまい、人が住むにも何かを栽培するのにも適さなくなってしまうということを指します。
砂漠化と聞くと、文字通り砂漠のような状態になってしまうというイメージがありますが、何も砂と岩しかない土地になることだけでなく、土地がなんの使用にも適さなくなってしまうという状況を指し、時には見た目はきれいなのに砂漠化しているというケースもあります。
人の手によって砂漠化が進行する例も少なくない
砂漠化が起こる理由としては、気候の変動などの自然が要因となっているケースと、人の手によって砂漠化が進んでしまったというケースがあります。
人的要因として一番大きいのは、過度な放牧や無理な栽培など、土地の能力を超えてそこで活動を行うことによります。
たとえば、少しの植物しか生えていない地域に多数の家畜を持ち込み放牧させてしまえば、当然植物が根こそぎ食べられてしまい、不毛の地と化してしまいます。
また、それほど生産能力がない土地であるにも関わらず、無理な灌漑や生産効率を上げるために化学薬品を多量に使って植物を栽培しようとすれば、土地の力は次第に弱っていってしまいます。
年数を重ねるごとに土地が弱くなり、最終的には何も生み出すことができないような土地へと変わってしまうのです。
干ばつなどの深刻な自然的要因が砂漠化をもたらすことも
地球的な規模で見ると、砂漠化には多くの場合干ばつなどの自然的な要因が大きく関わっていることが分かります。
灌漑によって農作を行っているところでは、水分の蒸発が進行することによって、どうしても塩分などがその土地に集まってしまって耕作に向かない土地となってしまいます。
特に無理な手法を採っていなくても、自然現象の一環としてこうした砂漠化が生じてしまう可能性があるのです。
また、干ばつが生じると土地を保護している表面の土壌が乾燥してしまい、風によって吹き飛ばされてしまいます。
結果として肥沃な土地が失われてしまい、保湿力も極端に落ちるため砂漠化が進行してしまうのです。
こうした自然的要因も、やはりその裏には人間がもたらす温暖化などの影響が強くあります。
そのため、人間の行う活動が砂漠化に大きく関わっているため、砂漠化対策には私たちの努力が欠かせないのです。