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中国のウォータークライシス問題とは

万里の長城

水資源が不足してきている中国

中国は、急激な工業化や人口増加などによって、各地で様々な問題が起こっています。
その中でも深刻なのが、ウォータークライシス問題と呼ばれるものです。
これは「水の危機」、つまり水資源が不足して閉しまう状況のことを指します。

水は毎日の調理や飲用、掃除などから、工業製品の洗浄、原子力発電所の冷却など、ありとあらゆる分野で必要とされていて、まさに人間の生命を維持するために欠かせないものです。
しかし、中国では水の確保、供給がうまくいっておらず、すでに深刻な水不足が生じているところもありますし、このままの勢いで行くと、工業地域や大都市などの多量の水が必要とされるとこrでも深刻な水不足が生じる可能性があるのです。

南部と北部での格差が難しい問題を引き起こしている

水は生活や経済活動になくてはならないものですが、年間一人当たり1700立方メートル以下の水資源となると水不足の状態が生じ始め、500立方メートル以下になると絶対的な水不足となってしまいます。
中国全体で見ると、この水資源の割合は国民一人当たり2000立方メートルとなっていて、平均してみると国民の間で水不足が生じる要因はないように見えます。

しかし、中国は水資源の偏りが大きい国であるというのが大きな問題なのです。
中国南部に、全体の8割程度の水資源が集中しているとされていて、北部にはわずかな水資源しかないのです。
その不均衡が、特に北部での深刻な水不足を助長するようになっています。

もちろん、この状況は昔から大きく変わっているわけではありませんが、最近の中国の経済発展や大都市化などによって、北部でも今まで以上の水が必要となっています。
そのため、今までなんとかやってくることができた水の量では足りなくなり、ウォータークライシス問題が大きくなっているのです。

水の供給バランスを取ることが解決策となる

こうしたウォータークライシス問題を解決するためには、中国国内で生じている水資源の不均衡を正すしかありません。
もちろん、水資源は自然のものですので、水源を増やすというのはかなり難しいことですので、南部から北部に水を供給するなどの方法で、国内全体のバランスを取ることが重要です。

さらに、すでに水不足が生じているところでは、水資源の保護や上下水道の普及などを通じて、限りある水資源を有効活用していくことが求められています。
経済発展や都市への人口集中などは、そう簡単に解決できる問題ではありませんので、知恵を絞ってウォータークライシス問題を解決していくことが必要となっているのです。
ウォータークライシス問題は、単に人々の日常生活だけでなく、農業や工業などの経済活動にも大きな影響をもたらしますので、早急な解決が欠かせません。