日本ナショナル・トラスト協会
イギリスなどの先進国においては、ナショナル・トラスト運動が古くから推進されてきました。
ナショナル・トラストというのは歴史的な建造物や自然環境を保護するための運動ですが、日本においてナショナル・トラストの動きが見られるようになったのは比較的最近のことです。
日本のナショナル・トラストが本格的に始まったのは1960年代、鎌倉で始まりそれ以降各地でこの動きが活発化していきました。
各地のバラバラの動きをまとめるため、1983年に「ナショナル・トラストを進める全国の会」が発足し、1992年には法人化されて現在の「日本ナショナル・トラスト協会」に至った歴史を持っています。
トラスト協会の現在の会員数は約17万人、保全資産の総計は約15,000haにも至っています。
トラスト協会の活動
トラスト協会では保護が必要とみなされる天然の土地や歴史的建造物・環境などを買い取って保護する他、財産を寄贈あるいは遺贈したいという申し出にも広く対応しています。
トラスト協会の会員はほとんどが何らかの団体に所属しており、企業とも連携してパートナーシップによってプロジェクトを推進しています。
さらにナショナル・トラストがどういうものなのか、どのように社会に貢献するのかを広く啓発していくことにも力を入れています。
その一環として印刷物を発行したり展示活動を行ったり、あるいは中高生の研修やインターンの受け入れなども行っています。
毎年いくつもの小中学校が同協会を訪れ、トラストがどういうものかを勉強しています。
職場訪問はオンラインでも受け付けていますので、興味のある人はぜひ詳細を確認してみてください。
ナショナル・トラストに参加するには
ナショナル・トラストでは全国大会も行っており、トラスト団体の取り組みの様子を詳しく聞くことができるようになっています。
賛助会員になることも可能で、個人であれば一口5,000円の会費でさまざまな活動に参加することができます。
年会費5,000円の他に入会費2,000円も必要ですが、一度会員になるとナショナル・トラストガイドブックの他に年3回のニュースレターも受け取ることができます。
さらに各イベントの案内も届くため、興味のあるイベントがあればチェックし参加することも可能です。
そして、ナショナル・トラスト協会の会費は税金融通措置の対象にもなっていることが大きな特徴です。
入会するには申込書に必要事項を記入して事務局に郵送し、その後会費と入会金を郵便局か金融機関から振り込みます。
個人の他、団体でも入会の申し込みができます。
この場合の入会金は1万円、年会費は一口10万円です。