京都議定書

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国際的な取り組み

京都議定書は、「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書」といい、1997年12月に京都市の国立京都国際会館で取り決められた、地球温暖化に関する国際条約です。

地球温暖化が深刻な問題となってきていて、それを何とかしなければならないということで、世界各国の政府代表者が集まり、温室効果ガスの排出削減を目標として、様々な取り決めが行われました。
当時、地球温暖化を拡大させている温室効果ガスは、メタン、二酸化炭素、亜酸化窒素、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六フッ化硫黄の6種類です。

京都議定書では2008年~2012年の間に、これら6種類の温室効果ガスを5%削減することを目標にして、先進国を中心に、その目標が割り当てられました。
フランスやイギリス、ドイツ、オーストリアといったEU15ヵ国は8%削減、アメリカは7%削減、日本は6%削減しなければならないことが決定されたのです。

しかし、温室効果ガスを削減は、全ての国が行ったわけではなく、現在の地球温暖化の原因を作ったのは、先進国であり、その責任は先進国が追うべきという考え方に基づき、発展途上国には削減目標は割り当てられませんでした。

ですから、京都議定書は不十分な条約であるという声も大きく、アメリカやカナダは2012年を待たずに脱退してしまいますが、世界各国が一丸となって地球温暖化に取り組む、大切な先駆けとなったと言えます。

日本では京都議定書が取り決められたことをきっかけにして、地球温暖化に対する意識が高まり、CO2をはじめとする、温室効果ガスをなるべく排出しない様々な活動が行われるようになりました。
太陽光発電を利用する人が増えたり、エコカーに乗る人が増えたのもこのためです。

今後の地球温暖化はどうなる?

日本では、様々な取り組みを実践し、2012年までに温室効果ガスを目標の6%削減することができました。
しかし、全体目標である5%削減は実現できず、逆に温室効果ガスの排出量は増加してしまったという結果に終わってしまいました。

2013年~2020年の次なる気候変動枠組条約では、一番の温室効果ガス排出国であるアメリカが不参加であり、なかなか意見がまとまらず、依然として発展途上国には何ら削減目標も与えられなかったので、それを不服として日本も脱退しています。

現在では、発展途上国である中国やインドなどで、盛んに工場などが建てられ、自然破壊が進行していて、大きな問題になっているのにも関わらず、気候変動枠組条約では、地球温暖化の責任は先進国が追うべきという考えを変えず、なんの割り当ても行われていません。
それを不服に思う国はとても多いようです。

しかし、京都議定書は日本人にとって、温室効果ガス削減に取り組む良いきっかけとなりました。
日本は現在、気候変動枠組条約には不参加ですが、今や、企業をはじめ、個人1人1人が温室効果ガス削減は当たり前のことだという考えを持つようになったのです。
国民の意識がそのように変化したのですから、日本にとって、京都議定書に参加したことはとても意義のあることだったと言えるでしょう。