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「長く大切に着る」ということ

洗濯してる男性

おしゃれを楽しみながら、地球のことも少しだけ考えてみたい。そんな想いを抱えている方は多いのではないでしょうか。

クローゼ-ットを開けると、流行りのデザインの服がずらり。でも、ワンシーズン着ただけで満足してしまい、翌年にはもう着なくなってしまった…なんて経験はありませんか?
かつては私も、次々と新しい服を買い替えることに心躍らせていました。しかし、「本当にこのままでいいのかな?」という小さな疑問が、ファッションとの付き合い方を見直すきっかけになりました。

今回は、「長く大切に着る」をテーマに、お気に入りの服とじっくり向き合うためのヒントや、ファストファッションと上手に付き合うための私なりのルールをご紹介します。

お気に入りの一着と、長く付き合うための習慣

お気に入りの服は、少し手間をかけるだけで驚くほど長持ちします。特別なことではなく、日々のちょっとした心がけが大切です。

着用後のひと手間が、服をいたわる第一歩

家に帰ってきて服を脱いだら、すぐにクローゼットへ…というのは実はNG。一日の汗や湿気がこもったままでは、生地の傷みや臭いの原因になってしまいます。脱いだ服は、ハンガーにかけて風通しの良い場所に一晩吊るしておくだけでも、状態が全く違ってきます。ニットであれば、平干しで休ませてあげると型崩れを防げますよ。

「洗濯表示」は服からのメッセージ

ついつい面倒で確認を怠りがちな洗濯表示ですが、これは服の素材に合った正しいお手入れ方法を教えてくれる大切なメッセージです。特にデリケートな素材の服は、表示に従って手洗いや洗濯ネットを使用するだけで、風合いを長く保つことができます。

小さなほつれは、愛情を深めるチャンス

ボタンが取れてしまったり、少し裾がほつれてしまったり。そんな時は、すぐに諦めてしまうのではなく、自分で修繕してみてはいかがでしょうか。針と糸を持つ時間は、その服への愛着を一層深めてくれるはずです。最近は簡単な裁縫キットも手に入りますし、動画サイトで検索すれば、分かりやすい解説がたくさん見つかります。

新しい服を迎える前に考えたい、3つのこと

もちろん、新しい服を買うワクワク感を否定するつもりは全くありません。大切なのは、衝動買いに走る前に一呼吸おいて、自分にとって本当に必要な一着かどうかを見極めることです。

1.「本当に、今の自分に必要?」と問いかける

「セールだから」「なんとなく流行っているから」という理由だけで手を伸ばす前に、まずは自分のクローゼ-ットの中身を思い出してみましょう。手持ちの服とコーディネートできるか、同じようなデザインの服を持っていないか、そして何より「この服を着てどこへ行きたいか」を具体的に想像することが、衝動買いを防ぐための鍵になります。

2.古着という選択肢を持つ

新しい服が欲しいけれど、環境への負荷も気になる…。そんな時は、古着屋さんに足を運んでみるのがおすすめです。古着には、一点もののデザインや、今の時代にはない独特の風合いといった魅力がたくさん詰まっています。宝探しのような感覚で、自分だけの一着を見つける楽しみは格別ですよ。最近はオンラインの古着マーケットも充実しているので、気軽にチャレンジできます。

3.背景にあるストーリーに想いを馳せる

もし新しい服を買うのであれば、その服がどこで、誰によって、どのように作られたのか、少しだけ想像力を働かせてみませんか。環境に配慮した素材を使っているブランドや、生産者の労働環境を守る取り組みをしている企業を選ぶことも、私たち消費者にできる一つのアクションです。価格だけでなく、その服が持つストーリーにも目を向けることで、より一層その服を大切にしたいという気持ちが芽生えるはずです。

おしゃれを我慢するのではなく、一つのものを長く大切にすることで、もっと自分らしいスタイルを見つけていく。そんなファッションの楽しみ方が、これからの時代には合っているのかもしれません。

まずはクローゼットの中にある、あなたの一番のお気に入りの服から、ぜひ「長く大切に着る」習慣を始めてみてください。