発展途上国における砂漠化を多角的にサポートする
地球環境を守るための取り組みとして、日本政府では砂漠化を食い止めるための様々な取り組みを行っています。
砂漠化が進行している多くの地域は発展途上国であるため、先進国である日本が資金や技術、人的パワーの援助を行い、少しでも砂漠化を食い止め、地元の人々の生活を守ると同時に、地球全体の環境破壊のスピードを食い止めるという役割を果たしています。
多角的な取り組みを行っていて、こうした国への資金援助や、砂漠化の長期モニタリング、地域ごとに異なる砂漠化のプロセスに関する研究と対策方法の開発、技術者の派遣などがなされています。
さらに、環境保護のために活動している国際機関への援助を行い、様々な国で効果的に砂漠化対策が推し進められるようにしています。
砂漠化は一つの国だけの問題ではありませんので、世界各国が協力して取り組むことが非常に重要なのです。
高い技術力と科学的見地からトータルサポートを行う
砂漠化を食い止めるためには、その地域でどうして砂漠化が発生して、どの程度のスピードで進行しているか、どのような対策が有効なのかなどをきちんと突き止める必要があります。
その土地の気候などの要素の他に、地元の産業や生活習慣などが大きく関わっていることが多いため、綿密な地元での調査が必要となります。
そこで、この分野での経験と高い専門知識を持つプロを現地に送り込み、正確な調査を行っています。
そして、具体的にどのような手法で砂漠化を食い止められるかを研究し、それを実行するためのメンバーをJICAを中心とした組織で送り込んでもいます。
さらに、地元の人たちが砂漠化をもたらす原因を作り出しているのであれば、その習慣を改善する必要がありますので、地元の人たち向けの教育活動を行うというのも重要な活動となります。
このような総合的な取り組みによって、確実に砂漠化を食い止めるために有効な対策を実行できるのです。
砂漠化には複雑な様々な問題が絡み合っている
砂漠化が起こる原因には、単に気候の変動や地元の人たちが行う産業の種類や方法だけが関係しているわけではありません。
その地域で起こる戦争や紛争、貧困問題などの解決が難しい複雑な問題が絡み合っていて、単に技術的な解決策を提示するだけでは砂漠化を真に食い止めることは難しいケースが多いのです。
そこで、日本政府では技術的な支援と共に、経済や政治問題、ジェンダーについての問題などを解決したり、教育を与えたりできる人員を派遣しています。
このような多角的な援助によって、一時的ではなく長期的に砂漠化を防ぐための手段を講じることができるようになっています。