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砂漠緑化に適した植物[高木~小高木編]

松の木

植物を砂漠に定着させるためには植物の選定が重要

砂漠化が進んでしまっているところでは、砂という非常にもろい土壌しかありませんし、その土地には栄養や水がほとんどないため、植物が育つにはとても厳しい状況です。
そのため、砂漠に何らかの植物を移植して固着させるためには、砂漠でも確実に育つような植物を選定することが、砂漠化対策のカギとなります。
同じように見える砂漠でも、土地によって湿度や気温、降水状況、地元の人たちの産業などが異なるため、土地に合った植物を選ぶというのも重要です。

砂漠を緑化するために用いることができる植物のタイプはいろいろありますが、高木や小高木を育てることができれば、緑ゆたかな雰囲気となって大きな変化を感じることができます。
また、こうした植物はより寿命が長いですし固着力も強いので、砂漠緑化を強力に推し進めるための大きな力となります。
運搬や移植は低木や牧草などに比べると手間や費用、技術も必要になりますが、それだけの価値があると言えるでしょう。

実績の高い植物を利用することが多い

砂漠に適した植物かどうかは実際に植えてみないと分からないという部分もありますので、今までの砂漠緑化の取り組みの中で成功を収めてきた木を使用する例が多くなっています。
その代表と言えるのがポプラです。
ポプラは熱にも強く乾燥にもかなり耐えられる高木ですので、中国の砂漠などに多用されています。

幹の様子や葉を付ける様子もとてもきれいで街路樹などに利用されることも多いということもあり、砂漠の緑化を象徴付ける代表的な樹木と言えます。
挿し木で簡単に殖えるという特徴もポプラのメリットを増していて、現地で簡単に緑化に使える植物を増産し、植えつけられるというメリットがあります。

また、高さが35メートルにもなるカラマツも場所を選んで使用されます。
成長がとても早く根を広く張りますので、水をため込む力が多いという特徴を持ち、砂漠の緑化にはもってこいの樹木です。
カラマツは林業においても重要な樹木で、腐りづらく堅牢な材質となりますので、地元の産業を盛り上げるためにも役立つというメリットがあるのも重要なポイントです。

食用しても用いられるような植物を利用する

単に砂漠化を食い止めるだけでなく、食用にもなる小高木を植えることで、地元の人たちが大事にするというメリットを生み出すこともできます。
たとえば、ヤマアンズは乾燥に強く砂漠にも耐えられる植物で、種子を杏仁豆腐や漢方薬の原料にすることができます。
成長も早く栽培が簡単というのもこの植物の利点です。

また、スナナツメは葉の部分は家畜のえさになり、実は穀物の代わりになるほどの栄養分があり、食用として適しているという特徴を持っています。
こうした植物を植えることにより、様々なメリットを地域にもたらすことができます。