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砂漠緑化に適した植物[中低木~低木編]

雑草

定着率も高く様々な用途に用いられることもある低木の緑化利用

砂漠の緑化には様々な植物が用いられますが、全体的には中低木や低木が用いられることが多い傾向にあります。
成長が速くてすぐに定着することや風に強い、育てるのが比較的容易といった理由があります。
そして、こうした低木は家畜用のえさとなったり、人間が食用に用いられる実がつくなどの付加的なメリットを生むことも多いので、好んで用いられることもあります。

その代表例とも言えるのが、ヤンツァイです。
最大で3メートルほどの高さになる低木で、土壌の質を変えるという大きな作用を持っていますので、砂漠の緑化にはぴったりです。
また、苗木で植えることによって定着がしやすく、育てるのがとても楽というのも大きなメリットとなっています。

さらに、栄養価が高いため牧草として利用することができますので、地元の産業に貢献するという点も忘れてはなりません。
地元の人が有用だと思える植物を植えることで、しっかりとその土地に根付くからです。

有用な実を付けるサジーを植える動きが広まっている

砂漠緑化に用いられる植物の中でも特に注目を集めているのが、サジーという低木です。
この植物は、たくさんの根粒菌を持っていますので、土壌を効率よく改良することができて、砂漠を緑化するにはもってこいの低木と言えます。

そして、なによりサジーの実はとても栄養価が高く、日本でもサプリメントなどに利用されています。
重要な産業となる可能性を秘めていますので、砂漠の緑化ということと地元の産業を起こすための重要な植物として注目されています。
繁殖力が強いですし、刈り込んだ枝などは燃料や家畜のえさとしても使えますので、非常に利用価値の高い低木だと言えるでしょう。

流動砂漠でも固着できる低木

砂漠化が急速に進む地域では、砂が絶えず動くという特徴を持っています。
流動砂漠では植物の固定がなかなか難しく、緑化も思うようにいきません。
しかし、そのような環境でもしっかりと固着し繁殖する低木もありますので、よく用いられます。

流動砂漠で最も用いられる植物の一つに、サリュウがあります。
挿し木で簡単に繁殖するという特徴を持っていますし、しっかりと根を張って力強く生きますので、砂漠の緑化にはぴったりです。
荒くても人の手を加えると、確実に繁殖してくれますので効果的な植物と言えます。

刈り込んだ枝などを燃料や家畜のえさとして用いることができますので、地元の人の益にもなる低木で様々なメリットをもたらします。
中国などでは砂漠の緑化のためにこのサリュウが用いられることが多く、効果が実証済みという点も確実に砂漠緑化を進めるためにプラスポイントです。