ペットを飼うことと環境保全の関係
ペットを飼う事は、地球環境保全と大きな関係があります。
自然界で生活している生物は、厳しい自然環境の中でも繁殖して個体を増やします。
しかし人間がペットとして迎え入れてしまうと、生息数は減少傾向となってしまうため、遅かれ早かれ絶滅の危機を迎えることも少なくありません。
ペットとして飼育する生物の中には、野生動物も含まれています。
野生動物はもともと人間に頼らずに自然界の中で暮らすことに適応している生物で、家畜化されているわけではありません。
ペットとして人気の高いスローロリスやコツメカワウソなどは絶滅の危機を迎えている野生動物で、こうした生物をペットとすることは自然環境にとってマイナスの影響となってしまう懸念があります。
外来種のエキゾチックペットで起こりやすい問題とは?
エキゾチックペットの中には、外来種もいます。
外来種とはもともと日本国内の生態系には存在していない生物で、外来種が入り込むことによって本来の生態系のバランスが崩れてしまうリスクが高くなります。
外来種のエキゾチックペットを迎えたけれど、うまく飼育できなかったので外に逃がしたりすると、本来はその生物が生息すべきではない環境で住みついたり繁殖して野生化が進んでしまいます。
野生化した外来種はその地域の生態系を乱すことも多く、在来種を絶滅の危機に追いやってしまう可能性もあるのです。
こうしたプレデター的な外来種は、侵略的外来種と呼ばれています。
日本国内には、すでに侵略的外来種が数多くいます。
その中でもよく知られているのが、アメリカ原産のミドリガメです。
ミシシッピアカミミガメという正式名称を持つミドリガメは、1950年代からペット飼育を目的として日本へ輸入されるよういなりました。
その後、少しずつ野生化が進み、現在では日本の在来種であるニホンイシガメの生息環境を奪って日本全国で野生化しています。
外来種の中には、エキゾチックペットとしても飼育することが禁止されているものもあります。
例えばアライグマは1970年代からペット化が進みましたが、もともと気性が荒く人になつきにくい性質の生き物なので飼えない人が多発し、自然の中に放ってしまうケースが増えたのです。
その結果アライグマは野生化し、現在では日本全国に生息しています。
家庭のゴミや農作物を荒らしたり、糞尿の問題を引き起こすなど多くの被害を出しています。
まずはエキゾチックペットを知ることから始めたい
もしもエキゾチックペットの飼育を検討するなら、まずはその種についてリサーチをし、家畜化できる生き物なのか、飼育の難易度はどうなのかと言った点を多方向から調べることが大切です。
ペットとして生物を迎え入れるなら、後から捨てたり逃がすことがないようにしなければいけません。