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砂漠緑化に適した植物[低木~草本編]

複数の羊

砂漠でさえも自生できる強い植物を選ぶ

気温が高く非常に乾燥している砂漠では、普通の植物は生息するのが難しく、移植したとしても人の手が入らないと枯死してしまうことがほとんどです。
しかし、低木や草本の中には非常に生命力、繁殖力が強く、砂漠の中でも自生しているものがあります。
そのような植物を上手に活用して繁殖させることで、砂漠緑化に役立てることができます。

その一つと言えるのが、サーミーと呼ばれる草本です。
特に環境が厳しい流動砂漠でも自生しているケースがあり、流砂があったとしても枯れることなく生き続けるという非常に強い生命力を特色としています。
流動砂漠の砂を何らかの方法で固定することができれば、わざわざ種を植えたりせずとも勝手に生えてくるほどの力を持っています。

こうした植物が砂漠にはいくつかありますので、もともと持っている強い生命力を活かして、緑のじゅうたんを増やしていくことができます。
世話があまりかからないという大きなメリットを持っていますので、上手にこうした植物を利用することで緑化を効率よく進めていけます。

家畜の飼料として有用な植物がよく用いられる

砂漠の緑化では、背が低く簡単に繁殖できる草本類はよく用いられますが、緑化と同時に家畜の上質の飼料となるなど、付加的な利用価値が高い植物が好んで選ばれます。
その一つが、サーホウで牛や羊など砂漠地帯に多い家畜が喜んで食べる牧草ですので、砂漠の緑化と地元産業のサポートの両方につながります。
サーホウは乾燥に強いのはもちろんのこと、寒さにも暑さにも強いという生命力の持ち主です。

砂漠では多くの場合、昼間は50度を超えるような高温乾燥状態になりますが、夜にはマイナス近くにまで下がることがあるという非常に過酷な環境が見られます。
そのような厳しい環境をものともせずに生き続け繁殖する、サーホウのような植物は砂漠緑化にもってこいだと言えるでしょう。

土質を改良するためにマメ科の植物は欠かせない

砂漠の緑化をするためには、単に植物が増えれば良いということではなく、土質を改善してよりたくさんの種類の植物が生育できる環境を作っていくことが重要です。
その点でマメ科の植物は欠かせない存在となっています。
マメ科の植物は根に根粒菌を持っていて、その菌の働きのおかげで窒素を土の中に送り込むことができます。

やせた土地で生き続け繁殖をするという利点がある上に、土質を改良してくれるという大きな働きをしてくれるのですから、砂漠の緑化においてマメ科の植物が主力となっていることもうなづけます。
その代表例と言えるのがサダワンで、繁殖力が強く土質改良性も高いというのが大きな特徴です。