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自転軸の移動で砂漠化する!?

サハラ砂漠はどこにある?

サハラ砂漠はアフリカの北部に位置していて1,700kmに及ぶ長さ、1,000万平方キロメートルにわたる面積を持ちます。
砂漠としては世界最大の広さとなっていて、実にアフリカ陸の30パーセント程度を占めるまでになっています。
この砂漠の中にたくさんの都市が存在し、モーリタニアの首都であるヌアクショットもその一つです。
この砂漠地帯に住んでいる人の数は2,500万人ほどになるとされています。

広大な面積を持ちますので、その地形は場所によってかなり異なります。
大西洋に面していますので海抜0メートルから、3,415メートルの標高を持つエミクーシ山までかなりの高低差があるのです。
サハラ砂漠の特徴は大部分が礫砂漠となっていることで、岩石砂漠が占める割合は低いです。

また、同じ砂漠地帯であっても、場所によって雰囲気が大きく異なります。
というのも、この広大な地域の中に鉱山や油田が存在するからです。
リビアやアルジェリアの領土の中には良質な石油が産出される地域がありますし、天然ガスも多く産出されています。

他にも、鉄鉱石や天然のガラスなどの鉱山も点在していて、それぞれの国において重要な資金源となっています。
こうした資源が産出されるところには大きな工業地帯や都市が形成されているところもあり、広漠とした砂漠のイメージとは異なります。

サハラ砂漠は自転軸の移動が原因で砂漠化した

サハラ砂漠は数千年前までは緑が豊かに茂っていたところだっとされています。
湖や川があり、アフリカ湿潤期と呼ばれる時期には森林さえ存在していたようです。
というのも、古代の遺跡を見ると、砂漠地帯の中で多くの人々が狩りをしていることが明らかになっていますし、動物の絵が発見されるなどして当時は動植物が豊かに繫栄していたことが伺えます。

しかし、この時期は歳差運動という減少によって急激に終わりを迎えました。
この歳差運動とは、地球の自転軸が変化することで、2万5,800年ほどの周期で定期的に発生します。
自転軸が変わると当然季節風の方向を始め、気象の大きさ変化をもたらします。
その結果、湿潤な大地であったアフリカ大陸が乾燥して、あっという間に砂漠化が進んだのです。

どのくらいの期間で砂漠と化してしまったのかはいくつもの説があります。
しかし、短い期間で大変動を見たと唱える学者は、ほんの数百年くらいで豊かな土地が砂漠に変わっていき、どんどんその面積を広げたと述べています。
それだけ自転軸の移動は大きな、そして急激な気象変動をもたらしたわけです。
そして、砂漠となり住むのが難しくなった人々が周辺地域に移動して、現在のような都市構造を生み出しています。